Artist's commentary
尋問される異形
[検閲済]市で捕獲された人の変異種、対象01に対する尋問記録。
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「では最初からもう一度聞こう。 姓名、所属、階級は?」
『[検閲済]県警・・・[検閲済]署・・・[検閲済]巡査・・・』
「その体はどうした?なんでそうなった?生まれつきか?」
『違う』
「じゃあそうなった原因があるはずだな。それはなんだ?自分から好き好んでそんな気色悪い顔になったのか?」
『・・・』
「何故人を喰った?」
『・・・』
「誰に雇われた?」
『・・・』
「何が目的だ?」
『・・・言えない』
電流が流される。
「化物はお前等だけじゃないだろう。あと何人いる?」
「警察以外にも仲間がいるのか?」
『・・・』
「お前、歯医者は経験した事あるか」
施術が始まり、対象は泣き叫ぶ。
「歯は大事にしないとな 虫歯多すぎだぞ巡査」
「で、話す気になったか?」
『・・・・・・ ・・・ ・・・・』
「なんだ?聞こえないぞ」
『・・・・ ・・・ 』
「今度は水浴びでもするか」
顔にタオルが巻かれ、水20㍑が使用される。
「お前をこんな体にしたのは誰だ?」
「どうやってやった?手術か?」
「誰に飼われてる?」
『仮面の・・・男・・・』
「仮面の男?なんだデカプリオか?バットマンか?それともクロスボーンか?」
『違う 狐みたいな変な面をした・・・』
「名前は?」
『知らない』
「素顔は?」
『見たことがない・・・何回も会った訳じゃない』
「ほう」
『人より強くなれるって 人を喰えば喰うだけ・・・そう言われて』
「力が欲しくて怪物になったってか? お前は中学生か」
「それで、そいつは今何処にいる?」
『知らない』
「どうやって連絡してる?携帯電話は?」
『携帯は無い。向こうから接触してくる・・・こっちからは出来ない』
「良く聞く台詞だな。次は何時だ?」
『わからない 決まった時に連絡が来るわけじゃ・・・』
「信用できんな」
『ほんとだ ウソじゃ無いしn 』
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ダキニさんとこのヒトガタが人間に捕まったら という妄想の続き。
正体は不明なれど人間社会に人以外が棲み付いてることにジワジワ気付く人間達。