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Artist's commentary
メ ガ シ ン カ
世界は人間の手によって滅びの時を迎えた。ある一人の生き残りを除いては。いや、それを一人と呼ぶのは多少の誤りを含むのかもしれない。なぜならば、それは人と呼ぶにはあまりに大きく、悲しく、進みすぎていたのだから。それ--かつてフラダリと呼ばれていた男--はいま、燃え盛る炎の中でひとり立ち尽くしていた。その男にとって炎はすでに身体を焼くには及ばず、心地良い温度を与える存在となっていた。虚を見つめるような眼で、その男は炎を見つめる。まるでこの地上を掃除するかのように、炎はあらゆるものを蹂躙し尽くしていた。メガシンカ……この世界で見られる生物の一時的な生体変化を人々はそう呼んでいた。このメガシンカには未だ解明されない部分が多く、多くの研究者が解明に向けてしのぎを削っていた。その男、フラダリもその一人だった。フラダリはある時、メガシンカを自身の身体に誘発させる術を知ってしまった。知ってしまったというより、その時すでに「成って」しまっていた。彼には胸に秘めている野心があった。メガシンカ研究も、その野心の為の足ががりに過ぎなかった。偶然とはいえ、人類初のメガシンカを遂げた彼は、胸中で燻らせていた野心を一気に燃え上がらせた。「生命の選別」……
すべてが終わり、結果的にこの星には炎とひとりの男だけが残った。無限に続くような炎の連鎖を見つめながら、男は、かつて自分が立ち上げた組織の名を思い出していた。 #RTされた等頭分のフラダリ描く