蒸し暑い初夏のある日、月刊COMICリュウ９月号で「モンスター娘のいる日常」が休載していることを知り、落胆して書店を出た私を怪しげな風体の男が呼び止めた。「ダンナ。いいブツがありますぜ」汚いボロ布を纏った男は何枚かの紙片を差し出した。「へへへ。ゴミ箱を漁っていると時々お宝が見るかるんだよ」しわくちゃの紙には雑な絵が描かれている。その絵を見た私は思わず叫んだ。「これは『モン娘』のネームじゃないか！」私は出所も定かでないネームを基にマンガを描くことにした。しかし、あの男は何者だったのだろうか。ボロ布の隙間からはウロコらしき物が覗き、マスクに隠された目も猫の目のように縦に長かった。まさか、あの男は・・・。おや？　こんな時間に誰かが訪ねてきたようだ。