
Artist's commentary
贈り物剣奴
マイピクの魔龍さんuser/63411 »のお誕生日に合わせて、魔龍さんのとこのレイシャさんの絵とSSを描いて(書いて)みました。
「ふう……」
「どうしたのですか? 先ほどからため息ばかりですね」
思案顔で大きなため息をついたゴブリンのベゴラに、彼が所有する剣闘士奴隷のひとりである、猫の獣人リズールが声をかけた。
「世話になっている知人の誕生日が近いのだが、良い贈り物が思いつかないのだよ」
リズールの問いかけにそう答え、もう一度ため息をつくベゴラ。
「その人はどんな方ですの?」
「魔龍さまとおっしるお方でな。ひとことで言えば……我々の創造主のようなお方だ」
「でしたら、ぜひお気に召していただけるような贈り物をしないといけませんね」
「うん、そうなんだ……」
そこでリズールも少し思案して、それから顔を上げて訊ねた。
「魔龍さまのお好きなものって何ですの?」
「エルフの女だ。しかも肉体も精神も強靭で、多少痛めつけた程度では屈服せず、かえってにらみ返してくるような、気丈なエルフの女」
「でしたら……」
そこで、鋭い牙を見せて、リズールが猫目を細めてにーっと笑った。
同時に毛並みの良い尻尾が大きく揺れる。
「でしたら、良い奴隷がいるではないですか?」
言われて、ベゴラは一瞬考えて、はっと目を見開いた。
「レイシャ!」
レイシャ。
それはリズールと同じく、ベゴラが所有するエルフの剣闘士奴隷である。
人間の美意識で見れば、誰もが振り返るような美人。しかし気位が高く。いまだに所有者であるベゴラに屈服しようとしない。
どれほど厳しく責め立てても、反抗的な目でにらみつけてくる。
不様に失神するまで締め上げても、覚醒すれば再び反抗的な態度を取る。
「そうです、レイシャですわ。彼女なら、魔龍さまもきっと満足されるはず」
「し、しかし……」
ベゴラはレイシャを贈り物にすることを渋った。
「それは、勿体ない……」
彼が渋るのは、レイシャに思い入れがあるからではない。レイシャを愛しているからではない。
自分の持ち物を他人に分けたくない。ちょっとやそっと乱暴に扱っても壊れない、お気に入りの玩具を人に取られたくない。
それは、そんな彼の子どもじみた独占欲の発露である。
「ならば……」
と、そこで、リズールがニヤリと笑って、ベゴラに耳打ちした。
「くっ……」
ベゴラの屋敷の離れ、客人を迎えるための部屋の石造りの床に這いつくばらされ、鞭打たれた尻を真っ赤に腫らしたレイシャは苦痛と屈辱にうめいた。
「何故(なにゆえ)、このような……」
ぶ厚い革の拘束ミトンを嵌められ、獣の前足に変えられたレイシャの両手は、床に打ち込まれたアンカーで石の床に縫い付けられている。
さらに頑丈な錠前で施錠された首輪を別のアンカーに短い鎖で繋がれて、彼女は上体を起こすことができない。
さらにつま先立ちを強制して、まともに歩くこともできなくするバレエヒールのブーツを履かされた脚は、折り曲げられた状態で膝の裏に通された金属の棒を床に固定されて、尻を高く掲げた姿勢を崩せない。
「だから、さっき言ったじゃないですか?」
そんなレイシャのお尻の後ろに立ち、蔑むような視線で見下ろしてリズールが告げた。
「おまえは、今日から逗留される、客人の魔龍さまの接待のため慰みものになるんだよ!」
そう言って、さっきまでレイシャの尻を鞭でたらめに打ち据えていたベゴラが、臭い足をレイシャの顔に押し付けた。
「くっ、だから……何故その役目を私が……あがっ!?」
苦しげに言い返したレイシャの口に、リズールが後ろから金属製の輪を押し込んだ。
「あがっ、ぁにを(何を)……」
「ふふふ、魔龍さまが、レイシャの口を所望されたときのためですわ」
「ぁに(なに)?」
訊ねてはみたが、レイシャにはわかっていた。それは口に挿入された男性器に歯を立てられなくするための口枷。容赦なく喉奥を突きまくるための装具。
「あと、ここもすぐ使えるようにしておきましょうね」
そして、リズールはレイシャの肛門に触れた。
「ぅおぉあ(そこは)……!?」
抗議してみたが、レイシャにはわかっていた。女はそこでも男性を迎え入れられることを。長い奴隷暮らしでそこを開発されて、自分がそこで感じてしまう身体にされてしまっていることを。
「うあぇろ(やめろ)、ぉおあ(そこは)……」
だからこそ、レイシャは抗議する。そこで感じている証を、同性のリズールには見せたくないから。
「ふふふ、恥ずかしがらなくてもいいですよ。レイシャがお尻で感じる淫乱奴隷ということは、皆が知っていることですから」
そして、リズールはさらに残酷なしかけを用意していた。
「これを使ってあげます」
チクリ。
と、赤く腫れあがった尻肉に鋭い痛み。
「ぅおい(おい)、ぅあいを(何を)!?」
「オンナを狂わせる素敵なクスリですわ。効き始めると、あらゆる刺激が性の快感に変わってしまいますの」
さも楽しそうにそう言ってレイシャを辱め、リズールは彼女の肛門に『J』の形の金属棒の、短い方の先端を押し当てた。
「挿入(い)れますよ?」
「ぁえお(やめろ)……」
そして、レイシャが拒絶したところでぐいっと押し込む。
「あぐぅうっ!?」
その強烈な圧迫感にレイシャが目を剥き、金属環の轡を噛んでうめいたところで、さらに奥まで。
「あがぁあああっ!」
レイシャを苦悶させながら、リズールは『J』の長いほうにワイヤーを繋ぎ、レイシャの髪を束ねる紐に繋いだ。
「ふふふ、こうしておけば、勝手に抜け落ちることもありませんわ」
そう言って、リズールはベゴラが放りだしていた鞭を拾い上げ。
「そろそろクスリが効き始める頃かしらね……これで仕上げですわ!」
ビシーッ!
レイシャの肛門をえぐる金属棒を力任せに打ち据える。
「ひぐぁああぁ……ぁあんっ♡」
「ふふふ、かわいい声ですこと」
その悲鳴に甘い響きが混じっていることをかんじながら、リズールはベゴラとともに部屋を出て行った。
床に這いつくばったまま、凄絶な痛みと、女肉の芯から生まれる疼きに耐えるレイシャだけを残して。
(了)