Artist's commentary
体育の時間に男子を気にせず暑いからって服をパタパタさせる女の子。
「お前さー、だからさ、そういうの少しは気をつけろよ」
「気をつけろって何?」
「だからさ、そのさ、見えんだよ。チラチラと」
「ああっ…、いや、まぁいいじゃん?あたし気にしてないし」
「こっちが気にすんだよ!」
「あれ?もしかして気にしちゃった?まぁ確かにちょっと大きいかなとは思うんだけど…」
「(ちょっとじゃねえよ、充分でけえよ…!)」
「気になるなら、見せて上げようか?男の子にはわからないと思うけど意外と結構ジャマでさ…」
そう言って彼女は再び上着の裾をたくし上げ始めた。
そこで俺は言うのだ
「バッカなにやってんだよ!誰も見たかねえよブース、おっぱいお化け!」
「あーっ!ひっどっ!!」
彼女の抗議に耳を貸さず、俺はその場を立ち去ろうとすると彼女は文句を言おうと追いかけてきた。
俺は次第に走り出す、彼女も次第に走り出す。
振り返ると上下に揺れる彼女の大きな胸に思わず目を奪われてしまうが
それはきっとこの夏の暑さのせいなのだ。
こうして夏は過ぎていく、いつかきっとこう思うのだろう
あの夏こういう思い出があったな…と。
そう、あったのだ、あったことにしていい…それが例え夏の暑さのせいだとしても
この思い出と記憶は、きっとどんな誰かの心の中にもあるものなんだ。
それでいいんだ。