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Artist's commentary
双頭の竜の弟王子:サヤオトユキオウジ
ユキハナマユハヒメの双子の弟である。
二人の体にあるいれずみのような模様は、「裁たれた竜の頭部の祈り」の模様であり、それはマユハの体に手足をくっつけるための呪いである。
オトユキの体には手足は定着しようとしなかった。寧ろ手足がくっついたとしてもそれは異物として結晶に変えられてしまう。サヤオトユキオウジの体には彼の祖父から継いだ強い結晶の力が隔世遺伝的に引きづかれていた。彼がいる部屋は結晶に覆われ、長くその部屋にいるなら肺が結晶に塞がれてしまうだろう。
王子はその危険な体質から城の外、そして彼の部屋から出ることはなかった。彼の部屋に出入りできるのは乳母人形のガラク、そして姉であるマユハだけだった。オトユキの魔法を制御するための教育係カレハは、彼の部屋にいることで体を壊していった。それでも王子は愛されていた。
王子は姉に対して甘えん坊で、それは男と女の関係にまでなった。
双子であるゆえ肉体の繋がりが深いと思い込んでいたこともあった。そして姉の腹には弟との子供が宿ってしまった。
オトユキは姉が新しい玩具を手に入れたと嫉妬に狂っていった。
姉は刑罰から救った娼婦と恋をするようになった。オトユキは気づいていた、姉が自分に対して行っていたことは自分が哀れで可哀想だったからだと。
マユハが苦しむことなく娼婦と愛を育む様子を姉の幸せだと思いたかった。それでも弟には姉が欲しくてたまらなかった。