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Artist's commentary
コウちゃんご懐妊
渡仏したコウちゃんと連絡が取れなくなくなって2年が過ぎた。コウちゃんの身に何か良くないことがあったのかと心配になり、大和さんに確認を取ったところ「スケジュールが忙しくて連絡が取れないのだろう。何かあったということは聞いていません」と言っていたので胸をなでおろした。
コウちゃんはフランスで頑張っている。ならば私は日本で、イーグルジャンプで、コウちゃんが帰ってきた時のために、頑張らないと。
それから私は、今まで以上にゲーム作りに打ち込んだ。イーグルジャンプは、自分自身は、フランスで成長を遂げているであろうコウちゃんに見合うものにしなければ。コウちゃんがイーグルジャンプに帰ってきた時にびっくりさせてあげよう。
かつてのコウちゃんのように、会社に泊まり込むことも増えた。そんな時は下着のままで眠りについた。そうすることでコウちゃんを感じられたし、このような恥ずかしい格好で寝る気持ちもわかるようになった。コウちゃんが帰って来たら、この姿で2人で泊まり込もう。前は注意するだけだったけど、「この格好で寝るのも、けっこう良いものね」なんて言いながら今なら笑いあえる。
そんな想像をすると、私の心はとても満たされた。いろいろな話をしよう。キャラ班のみんなでまた食事に行こう。また2人で日帰り温泉に行こう。仕事はけっこう辛いけれど、コウちゃんのために頑張ろう。会社だけが、コウちゃんを感じられる場所だから。
そんな日々が続いたある日、私は体調を崩した。
高熱を出したまま出社し、ミスを重ねた。さすがに見かねた葉月さんが私に「休養を取れ」と帰宅を促し会社を後にした。そういえば今日まで何日間会社に泊まり込んでいただろう。月火水木金曜日…で今日は月曜日。一週間も泊まり込んでいたんだ。
ふと、昔を思い出した。前も私が体調を崩した時、コウちゃんが無理やり家に帰らせたことがあったっけ。コウちゃんも一緒に家まで来てくれて、ごはんも作ってくれたなぁ。コウちゃんの作ったおかゆ、味が濃くて…りんごも上手く皮がむけてなくて。ふふっ。懐かしいなぁ。
「…コウちゃん?」
自分の視界を疑った。疲れて幻覚を見ているのか。街中の人混みに、コウちゃんがいる。幻覚ではない。誰かとしゃべっている。コウちゃんの声だ…少し間の抜けた、でも聞いてると落ち着く、八神コウの声。
なんで日本にいるの? どうして連絡をくれなかったの? 思うことはいくつもあったが、コウちゃんが目の前にいる。それだけで私は満たされて、涙が出てきた。コウちゃん、コウちゃん、コウちゃん、コウちゃん。…コウちゃん?
コウちゃんのお腹は大きく膨らみ、左手の薬指には指輪があった。見知らぬ男性と楽しそうに会話をしながら歩いている。その男性の薬指にも、コウちゃんと同じ指輪がはめられていた。
あれ、コウちゃん…何してるの。ゲーム作りは? イーグルジャンプは? 私は? 帰って来るって言ってたよね? それが何で…?
私はこんなになるまで頑張ってるのに。周りから腫れ物扱いされてまで頑張ってるのに。「八神さんがいなくなってからおかしい」、「ちょっと怖い」、「会社に住んでいて、仕事しかない独身女」。そんな言葉だって耐えられた。コウちゃんが帰ってくるって約束したからだよ? 忘れちゃったのかな? …私と出かけたことも忘れてたもんね。だったら思い出させてあげよう。今回はさすがの私もちょっと怒ってるんだからね。それと、コウちゃん…私とイーグルジャンプでゲームを作るのに、そのお腹の子と、隣の男性、必要かな?
髪型をスタンダード、正当進化のショートカット、撮影用と差分を作るのは楽しかったです。