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Artist's commentary
風化しない記憶③
俺には…そう、高校も三年になる頃には自分の事を『俺』と呼ぶようになっていた。そんな事はどうでも良いのだが、俺には三つ上の姉の他に一つ下の妹が一人いる。年上の女性の魅力に目を奪われてた俺には年下の妹の小さな変化には気付かなかったのだろう…いや、気付かなかったのだと自分を納得させていたのだと思う。その日、午後の授業が全て自習になると知らされた俺は早々に帰宅した。朝から気分が悪かった事もあり遊ぶ気はしなかったからでもある。こんな事は滅多に無いが早めの帰宅だ。それぞれに仕事を持つ両親、姉と妹は学校、家には誰もいないと思っていたのだ…が?人の気配を感じる。俺の部屋の扉は少し開いてて俺を吸い寄せるかのような雰囲気を持ってそれは待ち構えていた。妹がいたのである。扉の隙間から覗いたその刹那、俺の瞳には紛れもない女である妹の姿が焼き付いた!妹よ、いつからそんなに色っぽくなっていたのだ?いつからそんなにムチムチになっていたのだ?それよりも俺の枕を使って何をしてるんだ…いや、もう俺も無知ではないから知っている。しかし…。微かに漏れてくるリズミカルな声を背景に俺は悩んでいた…部屋に入り声をかけるべきか…このまましばらく観察しているか…その場を立ち去るか…これからの兄と妹の関係を崩さない為には何も無かった事にして立ち去りこの件には触れない方が良いだろうか。だが、妹からすればどうなのだ?いや、そもそも俺はどうなんだ…くそぅ、俺はどうすれば良いんだ!妹よ…教えてくれ。とか言う妄想(笑)長文失礼しました。※クリックすると大きくなりますので良かったら見てみてください。