Artist's commentary
(4/2追記)【PFAOS】写身【原初の星光石】
【企画】pixivファンタジアAge Of Starlight(https://www.pixiv.net/artworks/78509907)
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——「なんだ狂人。うすのろからデクノボウになったのか」
大兜の目庇がゆっくりと声の方へと持ち上がる。
星光石の機能を奪われたドノヴァン(https://www.pixiv.net/artworks/80295051)の傍らに立ったのは、
竜星の島でいくつかの足の引っ張り合いの挙げ句に険悪になった女傭兵だった。
ドノヴァンの耳に鼻を鳴らす音が届く。
「ちょうどいい、子守に飽きてきた頃だ。おまえの方が得意だろう。
残った魔力はやつに与えろ、出涸らし」
出涸らし、と呼ばれたのは勿論ドノヴァンではない。
女傭兵の傍らに控えていた、ヴォルヴァと呼ばれる人造魔法使いだ。
ヒュンドラの後継種ながら成長が追いつかず、魔力源としてソラルから与えられていたうちの一体。
もう片方はドノヴァンの目を奪った者の手によって失われていた(https://www.pixiv.net/artworks/80352476)。
供給のバランスを崩したままヒュンドラの激戦に魔力を与え続けたヴォルヴァは、事実、それ以上の苛烈な戦闘には耐えなかった。
「命令違反です、ヒュンドラ」
少女の声がそう応える。その刹那、剣戟が響き、ヴォルヴァの仮面と裾を斬り飛ばす。
魔力の調律に使われていたそれらが欠けると同時にヴォルヴァとヒュンドラの同調は霧散した。
「知ったことか。わたしはお払い箱になる。だが役割は果たす」
そう言うなり踵を返そうとした女の金髪が揺れる。横顔だけをドノヴァンに向け、
「おまえに恩を売るのは思っていたより気持ちがいい。わたしのために働くんだな」
そう残し、地面を大きく蹴り、大穴の奥底へと消えていった。
残されたヴォルヴァはしばしの思案の後、ドノヴァンの肩に手を添え、魔力の光を放ち始める。
彼の機能が完全に死んでいなければ、或いは再び力が供給されるかも知れない。
「グロビュール型 試作1号機 登録名ドノヴァン。
ハイペリアによる原初の星光石を確保のため協力を要請します。動けますか」
彼の視力が回復したなら、ヒュンドラに似た幼い娘の顔が見えたに違いない——
<原初の大穴の記憶>
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押し付けてすみません!
ご都合悪ければパラレルスルーにてお願い致します……!
(※4/2追記)
ヴォルヴァは徐々に魔力回復するので放置しても問題ありません(ヒュンドラとの繋がりが切れたため)
同行を許可頂ける場合はドノヴァンさんのバッテリー・回復・補助役として行動します。
利敵行為があった場合は説得を試みた後、止められなければ別行動を取ります。
ドノヴァンさんと敵対した場合、ヴォルヴァは勝てません。
個体としての性格は淡々としており事務的でやや押しが強いです。
個体名はなく、詳細を聞かれてもハイペリア軍の魔法部隊所属であること以外は明かしません。
追記が多くて申し訳ないです…!
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お借りしたもの
■冥刻の大盾ドノヴァン(https://www.pixiv.net/artworks/79135678)
■廃星ヒュンドラ(https://www.pixiv.net/artworks/79204617)
■ヴォルヴァ(https://www.pixiv.net/artworks/80340761)