
Artist's commentary
傘
High Reso
https://jojudemort.booth.pm/items/2480271
夜更けに振り始めた雨が激しさを増している。
時間は深夜2時過ぎ。人通りの無い路地裏の自販機。
レインコートの女がそこにいた。
クリア素材の下には衣服を着ておらず
黒いブーツを履いている以外は彼女の身体を隠すものはない。
黒革のベルトで全身を拘束され、
身体のあちこちに責め具を付けられているのが丸見えだった。
男は鎖を自販機の土台に絡みつけると南京錠に鍵をかけた。
その鎖は女の責め具へと繋がっている。
暗い路地の中で自販機の光だけが裸体を照らしていたが、
女はそこから逃げ出すことはできなくなった。
この時間に狭い路地を通る者はめったにいない。
しかし近場の住人達が、夜中に喉の渇きを癒そうと
やって来ることがある。今日はとても暑い日だったが
雨が降る中、わざわざ買いに来るだろうか。
朝になったら迎えに来るよ。
そう言って、責め具のスイッチをONにすると
男はその場から立ち去っていく。
女は必死に呼び止めていたが、その姿で大声を出すことなど
とてもできないらしく、かすれた声しか出ていない。
それは少しずつ、涙と喘ぎを含んだ声色へと変わっていった。