Artist's commentary
『衝撃の結末』(※キャプション小修正)
■しんと静まり返った、糟日部駅前のロータリー。死を目前にしたこなつーとかがりを前に、こなた達は遠巻きに見つめることしかできなかった。 ■交換用のチップを手に、街を走るみつき。どう考えても間に合わない……それでも、彼女は諦めずに糟日部を目指す。 ■昔話に花を咲かせながら、穏やかにその時を待つ、こなつーとかがり。間欠的に聞こえるのは、ジェネレータのオーバーロードを告げる警告音……その間隔が、だんだん狭くなっていく。 ■奇跡を祈ることしかできず、無力感にさいなまれるこなた達。……だがその時、こなたが小さく「あ」と声を上げた。 ■ほとんど連続音となった警告音の中、しっかりと抱き合い、あの世での再会を誓うこなつーとかがり。――その後ろに、小さな影が立った。 ■「ね、姉さんっ!?」「ば、馬鹿っ! なんで来たのよ? 早く逃げなさいっ!」狼狽する二人とは対照的な、のほほんとした顔でこなつーの背後へと回り込み…… ■「ぽちっとな」 ■喉元と尾てい骨、2つの小さなパネルを同時に押し込む。「パチン」という音とともに、ジェネレータの金切り声が急激にトーンを下げ……そして消えた。 ■「もしもし、みつきさん? なんとかなったから、急いでこなくてもいいよー。安全第一でね~」 ケータイのフタを閉じると、あっけに取られる二人に向かって一言。 ■「……かがりん、前と後と同時に押さないと電源切れないよ?」 「あ、そんだけでよかったのか……」 ■しばし呆然としたあと、さっきの展開を思い出し、かがりの頬が火を噴いた。 ■「健気でドジっ子なかがりん萌えー」と、こなたの追い討ち。自分を棚上げして「かがりん様、覚悟デレおいしゅうございました」と乗っかるこなつー。 ■「……な、なんじゃそりゃーーー!!」 ……夕暮れの街に、かがりの絶叫が響いた…… ■……はい、というわけでオチでした……ああっ、石は、石はやめてっ!! ■ ―――――― ■「……かがりん?」「な、何よこなつー」「ありがとね。すごく……嬉しかったよ」「……ほ、ほんの気の迷いよ、バカ(///)」