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Artist's commentary
音より速く
謎の飛行物体と聞いて、射命丸文は居ても立ってもいられず、空へ飛び出した。
博麗の巫女いるところに、異変あり――である。
しばらくうろうろしていると、聞き慣れない音が耳に届いてきた。
音が近づくにつれ、肌で感じるほどに大気が震えているのが分かる。
これはアタリか?
文がそう思った刹那、もの凄いスピードで遥か頭上を飛び去る物体が。
「……!? はやっ!」
アレが巫女達の追っている“宝船”なのだろうか?
船、というにはいささか小さい気もするし、とても人が潜り込めるようには
見えなかった。
「……というか、アレに追いつくことできるのかしら」
あっという間に点ほどの小ささになったアレは、幻想郷最速を置き去りにして、
いずこかへ行ってしまった。
■「それ、ミサイルかロケットじゃないかな」
ふと気になって訪れた香霖堂で、ある意味予想していた答えを聞いた。
ミサイル、ロケット――それがどんなものかは知らない。
しかし、そういうものが存在する、ということが重要なのである。
確証は情報ソースに値する。
そして何より。
「私より速いやつを許すわけにはいきませんねー」
文は外の世界で『飛行機雲』と呼ばれる雲を眺めた。
いつか、自分でもこの風を起こしてみせる、そう誓いながら。
■エースコンバットで誤射したミサイルですかね、あれ。