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Artist's commentary
急病 「恋の病」
「……いいなぁ……」 明るくて可愛らしい、地下のみんなの人気者―― そんなあの人のことを、わたしはずっと羨ましく思っていた。 わたしも、みんなと楽しくおしゃべりしたい、一緒に仲良く遊びたい。 でも、内気なわたしにはその勇気がなくて…… ただ憧れてやまないあの人の姿を、遠くから眺めることしかできないでいた。 それなのに、あの人は、わざわざわたしのところまで飛んできて、 「いつもひとりで寂しくない? よかったら一緒に遊ぼうよ!」 と、手を差し伸べてきた。 ずっと憧れていたあの人の、とびっきりの笑顔を前にして、わたしは思わず、おずおずと手を差し出した。 そんなわたしの手をやさしく握った、その手のあたたかさに、わたしは……。 “病気を操る程度の能力”―― なるほど。 あの人の持つその能力は、わたしの心さえも病気にさせてしまったらしい。 ◆「東方なブログ」様 (http://masutaaa.blog86.fc2.com/) より、Embedリンクを張って頂きました。 ありがとうございます。