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Artist's commentary
魔法使いと奇術使い
魔法使い「奇術なんてただのお遊びじゃないか。魔法の方が上に決まっている。」 奇術使い「そうかしら。」 魔法使い「そうだとも。奇術なんて、せいぜい子供だましさ。」 奇術使い「なら、貴方は魔法で、私から時を奪える?」 魔法使い「なんだって?奇術ならそれが出来るっていうのか?」 奇術使い「ええ、出来るわ。貴方のしてる時計を御覧なさい、今は何時?」 魔法使い「・・・今、正午を過ぎる前だ。」 奇術使い「いいえ、今はもう正午過ぎよ。ほら、貴方の時間を十分ほど頂いたわ。」 魔法使い「馬鹿な!私の知らないうちに、時計をずらしただけだろう?ただのデタラメじゃないか!」 奇術使い「その通りよ、でもこれが戦いなら、騙されたあなたの負けだわ。」 魔法使い「そんなもの納得できるわけがない。こうやって、時計の針を戻せば元通りじゃないか。ほら、これで、正午過ぎに戻った。」 奇術使い「いいえ、正午の鐘の音はまだなってないわ。」 魔法使い「え?」 奇術使い「今はまだ正午前よ。貴方は今正午をもう過ぎたと思ってるの?」 魔法使い「・・・な、なんだって?」 奇術使い「ほら、正真正銘、これで私は、貴方の時を奪ったわね。教えてあげるわ、今が丁度正午よ。」