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Artist's commentary
スレイブ・ミシュティ
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淫魔の一撃と共に発生した爆発。しかそれは淫魔によるものではなかった。
土煙が晴れるとそこには魔改造されたバイクにまたがるクルカイの姿があった。
彼女はルートをひとつ確保する任務に従い、もう一人の淫魔をここまで引きずってきていたのだ。
部隊に先行するよう指示を出しながらも油断なく構えていたクルカイ。
しかし度重なるダメージで淫魔の素顔を隠していた仮面が砕けるとその思考は一瞬停止した。
妖しく微笑み仲間へ、なにかを叫ぼうとして、頼もしい援軍の姿が崩れ落ちる。
それを邪魔そうに小さな足が蹴り飛ばすと抵抗すらできず、クルカイの躯体は瓦礫の上を跳ねた。
「ごめんね。クルカイ。でもどうせご主人様のモノになるんだし許してくれるよね」
犯人はクルカイの背中に捕まっていた小柄な人形――仲間であるはずのミシュティだった。
子供のような容姿にそぐわない淫蕩に酔った声色がミシュティの口から詠み上げられる。
「えへへ、スレイブギア・メタモルフォーゼ♥」
奇妙なデバイスの放つ光が身体を包む。悦楽に耽った喘ぎ声と共にその姿を晒した小さな淫魔。
擬態を脱ぎ捨てる解放感に満ちた悦楽の笑み。空間に満ちていた淫靡な気配が一層に増す。
光が晴れると、彼女はすでに、戦術人形ではなくなっていた。